幻影からの脱出―原発危機と東大話法を越えて

欺瞞に満ちた言葉の使い手たちをバッサリと切って話題を呼んだ前著『原発危機と「東大話法」』の姉妹編。東大話法の本質とは何かを明らかにするとともに、あれだけの事故があっても原発をやめようとしないのはなぜなのかを、著者ならではの視点で考察。その切れ味はさらに鋭く、目からウロコ、間違いなし。欺瞞に満ちた社会を生き延びていくために、どう思考し、行動すればよいのか、きっとヒントが見つかるはずです。

安冨 歩

やすとみ あゆみ

東京大学東洋文化研究所教授

東京大学東洋文化研究所教授。1963年生まれ。京都大学経済学部卒業後、株式会社住友銀行勤務。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、名古屋大学情報文化学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科・情報学環助教授を経て、現職。著書に『生きるための論語』(ちくま新書)、『超訳 論語』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『生きる技法』(青灯社)、『原発危機と「東大話法」』『幻影からの脱出』(明石書店)、『もう「東大話法」にはだまされない』(講談社)、『経済学の船出』(NTT出版)、『生きるための経済学』(NHKブックス)、『複雑さを生きる』(岩波書店)などがある。『「満洲国」の金融』(創文社)で第40回日経・経済図書文化賞受賞。